Holoholo Diary 555blog

自転車とアップサイクルでミニマムインパクトな暮らしへ。55nat.com ナット&カンパニー 白猫屋 のブログ

眼鏡のレンズ交換 OAKLEY A Wire Brushed Thick

近眼に加えて老眼も忍び寄る今日この頃。

年に一度の健康診断で目の健康状態をチェック。年齢とともに視力が衰え、老眼も入ってくるのは避けられない。とりあえずいま使っている眼鏡の度数は変える必要はないようだが、プラスチック製レンズのコーティングの剥がれが酷くなってきたので交換することにした。

眼鏡のフレームさえしっかりしていればレンズを交換するだけで長年使うことができるのでありがたい。「一生モノ」という言葉があるが、一生モノで使える眼鏡も多い。

今回、レンズ交換した眼鏡は OAKLEY オークリー社のサングラスを度付きレンズに入れ替えて使っている1本。2000年代初頭に買ったもので2度目のレンズ交換になる。

球面の角度が大きい8カーブの度付きレンズは加工が難しいので、僕はいつもスポーツ系眼鏡の取り扱いと加工に絶大な経験と実績のあるメガネナカジマの中島氏にお願いしている。世田谷区のお隣、多摩川を渡った中野島(川崎市多摩区)にあるお店までは自転車で30分である。

眼科の先生から処方してもらった最新の検眼データで新しいレンズを作った。フレームは OAKLEY A Wire Brushed Thick という15年ほど前のモデル。交換を終えて戻ってきた眼鏡はプラスチックレンズに傷ひとつなく、視界もクリアになった。

古い眼鏡もレンズ交換で新品のように生まれ変わる。
気に入った眼鏡を長く使うこともできる。

使い捨てない生活を心がけたいものである。

アップサイクルバッグ バンフ映画祭2023

昨年(2022年)のバンフ映画祭(バンフ・マウンテンフォルム・フェスティバル・ワールドツアー)の東京会場で飾られていた使用済みバナー(屋外フラッグ)をリサイクルして作ったアップサイクルバッグが完成しました。

バッグは毎年、改良されます。より使いやすく、より耐久性の持たせるように、ゲートシティ大崎の環境チームと製作を担当する福祉作業所「なないろ」さんと我々で、アイディア会議と試行錯誤が繰り返されます。

今年の改良点は二種類あるバッグのレギュラーサイズ(大きい方のバッグ)の取っ手の追加です。従来の肩に掛けられる長さの取っ手に短い取っ手を加えることで、荷物の重さや嵩(かさ)を気にせずに自由な持ち運びができるようになりました。使ってみるとなかなか便利です。

バッグに使う使用済みフラッグは長さ1メートル20センチ、幅40センチの2枚仕立ての生地です。60枚の使用済みフラッグから、生地を無駄にしないように(捨てる生地を最小限に抑え)、バッグのデザインと大きさを調整し、パターンを切り出すと、今年はレギュラーサイズ60点、スモールサイズ30点、計90点のアップサイクルバッグを作ることができました。

このアップサイクルバッグは、毎年、バンフ映画祭の東京会場限定のアンケートキャンペーンの賞品として入場者に当たるチャンスがあります。

今年は残念ながら、東京会場での上映は終わってしまいましたが、来年も開催されると思いますので、お忘れなきように!

早朝サイクリングと麦畑の農薬散布

美しい小麦畑に悩ましい農薬散布の風景

朝の自転車ライド

北海道十勝地方に広がる壮大爽快な畑の風景は朝の自転車ライド(サイクリング)に絶好である。

住宅地から10分も走れば良く成長した小麦畑が広がり、青空とのコントラストがまた美しい。

朝飯前の1時間ほどのサイクリングで、初夏の北海道の気持ち良さをじゅうぶんに満喫できる自転車生活。帯広の街はそんな気軽さがある。

北海道産100%の小麦を使って作るパンは少し高価だけれど、風味があって美味しい。

でもいい話ばかりではない。

麦畑の農薬散布

北海道の農作物は国産で新鮮で美味しいというイメージがあるけれど、その生産過程では農薬が使われている。

久しぶりに滞在する帯広の実家からいつものように朝の自転車ライドに出かけたときのこと。ほんのりと殺虫剤のような匂いがしたのでまわりを見渡してみると、大きなトラクターで小麦畑の農薬散布をしていた。

地元の人たちには見慣れた風景なようで、気にしている様子もない。農作物の生産に農薬の使用は致し方なし、自分たちの食べる作物は農薬はできるだけ使わない、というのが僕の知る北海道農家の考え方のようである。

1980年代後半にも長野で同じような経験をした。1週間ほど仕事で滞在していたところは高原レタスの産地でレタス畑が広がっていた。やっぱり地元の高原野菜は新鮮で美味しいと喜んでいただいていたのだが、早朝の農薬散布を目撃してショックをうけた。

農薬依存の農業生産の現実を目の当たりにして、大量生産大量消費の農作物経済システムを安易に僕らが受け入れていることに疑問を持たずにはいられなかった。

農作物がどのように作られているのか

「やっぱ、北海道の食べ物は美味いよね!」とはいえない。

農作物がどのように生産されているのかを実際に見て知ることは大切だし、自らの口から入る食べ物の安全性に関心を持ち、その安全性を知る努力も続けたいと思う。

 

植物原料プラスチックの電子マネーEdyカード、崩壊の危機

SONY電子マネーEdyがスタートして間もない頃だったから、おそらく2000年か2001年だったと思う。1999年から始まったばかりの環境配慮型製品・サービスに関する展示会「エコプロダクツ展」に出店していたSONYブースでこの植物原料プラスチックのEdyカードを頂いた。

経年劣化。プラスチックカードの崩壊

普段は交通系電子マネーSUICAを使うので、Edyカードを使うのはせいぜい年に2回か3回くらい。自分の生活にEdyは必要ないといえる。

そんなほとんど使わないEdyカードを1年ぶりの出してみると、プラスチックカードの表面から細かな粉が‥‥。

印刷も削れて消えかかっている。

電子マネーのチップも露出し始めた。

経年劣化でせいで植物原料プラスチックが崩壊し始めたようである。

Edyカードの残金は1,074円だった。
崩壊する前に電子マネーの使ってしまおうと、Edyの使えるお店をチェック。
わが家の常備品レトルトカレーを2個買い、カフェラテを飲んで残金をすべて使った。

 

電子マネーのチップが露出し、プラスチックの粉が表面から出てくるEdyカードを前にして、「植物原料プラスチック」ってどうなのよ?と、モヤモヤ感がわいたので、自分のメモとして調べてみた。

植物原料プラスチック

「植物原料プラスチック」とは、植物などの再生可能な有機資源を原料として使用するプラスチック素材のことらしい。

従来の化石資源由来のプラスチック製品は燃やすと二酸化炭素を排出するが、植物が原料のプラスティックだと植物の成長過程でCO₂を吸収しているから、焼却処分されて二酸化炭素が排出されても、実質的に二酸化炭素を排出していないとみなすことができる(これをカーボンニュートラルと言う)。よって、植物原料プラスチックは二酸化炭素の差し引きで、環境負荷を抑えることになるっていうことらしい。
こういう差し引き論って、本気で環境問題に取り組んでるとは言えないんじゃないかと僕は思う。

生分解性プラスチック・・分解されて自然に戻る

そしてもう一つ。

植物原料プラスチックのなかでも使用後分解されて自然に戻るプラスチックとそうでないものがある。生態系に入ったときに微生物で分解されるプラスチックは「生分解性プラスチック」と呼ばれている。例えば、サトウキビなどから製造される植物原料プラスチックのバイオPEは生分解性が低いため「生分解性プラスチック」ではないそうである。一概に植物原料だから自然界で分解されて循環すると考えることはできないのか。

生分解性プラスチック」は最終的には水と二酸化炭素に分解されて自然に還る。最近問題視されている海洋プラスチックのごみ問題などの解決に貢献できるかもしれない。

そんな環境に優しい「生分解性プラスチック」も従来のプラスチックと混ぜると生分解性機能が失われるので決して混ぜてはいけないとのこと。自然界で資源を循環させるためには面倒だけれどやはり『分別』が大切なんだな。

いままで深く考えず、植物原料プラスチックは「環境に良さそう」なんて思っていたけどね。目の前で朽ちかけていく植物由来のプラスチック製Edyカードを眺めながら、環境に良さそうな製品を選択する前に、できるだけ余計なものは買わず、あるものを長く使っていくことが何よりも環境に優しいとあらためて思う。

 

2004年から16年間で、使用済みフラッグ4,561枚からアップサイクル・バッグを8,536個

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2004年から、使用済みフラッグをアップサイクルバッグへリサイクル

2020年7月1日からレジ袋(プラスチックバッグ)の有料化が始まりました。

 その目的はレジ袋の使用抑制を通して、資源の無駄遣いをなくし、海洋プラスチックごみ問題や地球温暖化対策への取り組もうというもの。日本政府もようやく地球環境問題に重い腰を上げたのかと思いきや、レジ袋を使用禁止するわけでもなし。「レジ袋もあります。お金払ってくれたら使ってもいいよ」という、なんとも中途半端な政策でした。 

「プラスチックごみ」のこと

ちょっと調べてみました。

 全体のプラスチックごみのなかで、レジ袋の占める割合はなんと1.7%。

 2パーセントにも満たない。思いのほか少ないです。

 *調査は京都大学の方々が2017~18年に実施した数字です。レジ袋のひとりあたりの年間使用枚数は約150枚。大雑把な日本の人口一億人で年間で150億枚。レジ袋1枚の重さを10グラムとして年間15トン。プラスチックごみの年間総量が約900トンなので、レジ袋が占める割合を見積もると、1.7%になります。 

日本の「プラスチックごみのリサイクル率」84%

 *一般社団法人プラスチック循環利用協会『プラスチックリサイクルの基礎知識2020』を参照しました。 

プラスチックごみのリサイクル率84%の内訳は次の通りです。 

 23% マテリアル・リサイクル(材料リサイクル)

4% ケミカル・リサイクル

57% サーマル・リサイクル(エネルギー回収) 

サーマル・リサイクル?

この三つの『プラスチックリサイクルの手法』のうち、プラスチックごみを燃やして、熱エネルギーとして回収するという手法なのが「サーマル・リサイクル」です。ごみを燃やしちゃう。「リサイクル」というのには、ちょっと苦しいんじゃないですか?と思っていましたが、国際的にはこのサーマル・リサイクル、「リサイクル」とは言わないようです。 

燃やさないでリサイクルしているプラスチックごみは

27%です。

これはなんとも残念な数字です。 

プラスチックゴミ削減の手段はやはり、プラスチック製のパッケージや製品はできるだけ使わない。買わない。そんな生活の徹底なくしては、有効な環境対策の実現にはつながらないんでしょうね。 

使用済みフラッグからアップサイクルバッグ

前置きが長くなっちゃいましたが、レジ袋有料化で注目されることになった「マイバック」「エコバック」。

僕らは2004年から『捨てられるゴミからバッグを作る』というアップサイクル・プログラムに取り組み始め、使用済みのフラッグからリサイクルバッグを製作しています。

 

「エコバッグに関心が高まっているけど、今までにうちはどれくらいの数のアップサイクルバッグを作ったんだろうね?」と、ミーティングでリサイクルバッグのことが話題に上りました。 

それでは数えてみようと。さっそく2004年から2019年までのデータを集計。
*データは複合商業施設「ゲートシティ大崎」さんとのアップサイクル・プロジェクトのものです。

 

★廃棄しないでリサイクルした使用済みフラッグの数★
4,561枚 (702キログラム) 

★使用済みフラッグから作ったバッグの数★
8,536個 (123種類のデザイン) 

「塵も積もれば山となる」です。

製作したアップサイクルバッグの合計数を見て驚きました。


捨てられる運命のものが新しい価値と共に生まれ変わる「アップサイクル」。これはとても楽しいプロジェクトです。思わぬ発見もあります。想像しなかったカッコいい製品が生まれることもあります。それに加えて、資源やエネルギーの無駄をなくすことにも効果を発揮します。 

僕らのアップサイクル・プロジェクトは今も継続中です。過去のアップサイクルの取り組みアーカイヴをときどきブログで紹介しますので、よろしくお願いします。 

 

無駄な消費が地球の環境悪化につながる。

捨てられるものを価値あるもの再利用。

あなたにアイディアがあれば、アップサイクルはすぐ始められます。

とりあえず気軽にアップサイクルを楽しみましょう! 

 

*アップサイクルに関するいろいろな記事は555nat.comのウェブサイトで。問い合わせも。 → 555nat.com